前回からのつづき
ショルダーポーチのベルト直し②
ただ修理するだけでなく、
更にご愛用いただけるように
ひと工夫しながら作業を進めます
金具を入れてベルトと繋げる
元の状態の様に本体とベルトを直接に
縫いつけて仕上げてしまうと
そのうちにまた同じ状態に
なってしまう事が想像されます。
なのでで「D」の金具を間に入れて
ベルトと繋げる仕上がりを選択しました。
ベルトに前後左右にかかる負荷を
Dカンが担ってくれるので
本体にもベルトにも
負担が大変に少なくなり
長く愛用いただけるようになります。
似たような革を裁断して
ベルトが縫ってあった場所に
縫製していきます
元通りが理想ではあるけれど
修理の究極の理想は
100%元通りだと考えております。
デザインはもちろん
素材や仕上がりも
オリジナルそのものがベストだと思います。
とは言うものの
何かの理由がって修理しなくてはならない状態に
なってしまった事を思うと
必要な補強や改善も
同じだけ重要だと考えております。
今回の様に
「見える部分の変更」の場合は
お客様御本人の御意見が最優先ですが
せっかく修理させて頂くので
同じ故障は起きない様に
最善を検討するのも
修理を請け負う責任にも感じたりします
つづく