形見のBAGの修理のご依頼
形見のBAGの修理のご依頼をいただきました。
色々な思い出や愛着の詰まったバッグだからこそ、
もう一度使いたい。
出来る限りそのご要望にお応えするべく、
日々精進しております
一見、綺麗に見えますが
実際には年数から来る劣化が
いたるところに確認出来ます。
合皮ならではの「ベタつき」が
肌色の素材に生じています。
幸い青いほうの素材のダメージは少なかったので
修理を承る事と致しました。
もともとの素材とは異なり
本革で作業をする事により
強度や耐久性もアップするので
「肌色」の部分は全て交換です。
今回はこれまであまり扱った事の無い
「ドクターバッグ」のタイプで
作業的には非常に難しく
もともとの金具に合わせながら
革の厚さやサイズなどなど
経験や感覚を頼りに作業を進めました。
なかでも一番苦戦したのは
持ち手の部分の修理作業でした
かなり年数が経っているモノであったためか
これまでには見た事の無い芯材の仕組みで
それに合わせる「革」の加工に
多くの時間を費やしました。。
金属の芯材であった事もあり
さび落としや防さびと言った
バッグの修理とは思えない作業を
経験する事も出来ました
しっかりとした完成の画像を
撮影していないあたりが
今回の修理の難しさを物語っております
(笑)
ドクターバッグ(ダレスバッグともよぶかな)ならではの
大きな口の金具の納まりもバッチリと決まり
その他の細かい肌色も
全て新しい革に統一し
ひやひやの作業は無事に終了となりました。
自分の技術的な問題と
素材の寿命から来る限界もあり
全ての修理が出来るとは言えませんが
色々な想いとご要望に
可能な限り対応致しますので
何かございましたら
お気軽にご相談下さいませ