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ヒモかがり財布の修理② ヒモを外す!

ヒモかがり修理②


前回からの続き






全取替なので

もともとのヒモを外します


目打ちなどを使って

一目ずつほどいていく方法も

有効ですが

こちらのお財布のひもは

ハサミを使って

作業を進めます




(注意!)
切るのはヒモだけ!
(もちろん!)



イメージからすると

ハサミを使うより

一目ずつほどいた方が

丁寧に感じますが

一目一目のひもを外すたびに

本体(お財布)の穴部分ヘの

負担がかかります。

製作時に「のり」を多用してたりすると

益々、力が必要になるので

予めヒモをハサミで切り

手でヒモを抜き取る方が

素直な作業となります。



ヒモを抜き取る際に

どうしても「のり」が強い場合のみ

部分的にヒモを湿らせたりしながら

とにかく本体の穴に
負担が少ない様に

注意をしながら
作業をします。



年数の結果しているモノや

穴の間隔が狭いモノなど

特に注意をします




どの修理にも言えますが・・・


今回のヒモの交換をご紹介するにあたり、くどい位に「注意」を使っておりますが、どの修理の場合も、一番難しいのは『分解』の作業だったりします。作業そのものは、単純そのものですが、単純すぎる故に油断しがちな作業でもあります。
修理なので「もとに戻す為の分解」ですので、ココで手違いがあった場合、修理の水準が下がってしまいます。故障を直すはずが故障を増やしてしまっては、話になりません。
修理の技術的な内容よりも、状態の見極めであったり、ダメージを増やさない単純作業であったり、気が付いていただけない様な作業にこそ、無事に完了させる為にとても大切な作業工程ですので、緊張が絶えない重要な単純作業な訳でございます。






無事に

ヒモを取り除きましたので

いよいよ

ダブルステッチですが

その前に・・・



つづく 


ヒモかがり財布の修理①


ヒモかがり財布の修理②


ヒモかがり財布の修理③


ヒモかがり財布の修理④



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当工房の修理の考え方
(↑ご一読くださいませ↑)
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可能な限りで様々な修理や補修に対応しております。
『本革』に限らず合成皮革などもご相談いただけます。
作業的に可能であれば他の素材(布など)も
承っておりますので、
お気軽にご相談下さいませ!

(本革製品でも作業出来ない可能性もあります)
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